不登校気味だったり五月雨登校だったりで、おまけに友達もいないとなると、困るのが遠足や修学旅行、文化祭や体育祭といった学校行事です。

そういうときはグループで行動することが不可避。ふだんの単独行動を貫くことができません。

そこで、高校3年間を友達ゼロで乗り切った私から、体験談をベースとし、各種学校行事やイベントを乗り切るための極秘メソッドを伝授いたします。

不登校ぼっちが学校行事を乗り切るための3ポイント・レッスン

不登校気味だろうとぼっちだろうと、日常の生活で極端に困ることはありません。授業も休み時間も、一人で過ごそうと思えば過ごせる。

しかし、各種の学校行事ではそうもいかない。というわけで、以下、それを乗り切るための3つの処世術を体験ベースで解説いたします。

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1:一時的にどこかのグループに入れてもらう

修学旅行
ひでわく,[CC BY-SA 2.1 JP(http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.1/jp/)]:Modified original image

基本、これです。普段はスクールカーストの外で単独行動を取りつつも、遠足・修学旅行などでは一時的にどこかへ入れてもらうのです。

実際、私はこの方法で主要なイベントを乗り切っていました。

2年生秋の修学旅行、もちろん行きたくなくて、「卒業まで1年以上あるのに何が修学旅行だい」と内心毒づいていたのですが、さすがにこれは高校時代ベスト級のビッグイベント。何週間も前から準備がはじまるし、さらっと休むわけにも行きません。

というわけで、私はスクールカースト二軍に臨時参加させてもらいました。

一軍の騒がしさにはどう考えてもついていけないし、三軍の空気も苦手。とあれば、そこしかありませんでした。

どうやったかというと、特にこちらから働きかけはせず、ただ待っていただけ。すると、

「清水くん、うちのグループ入る?」

と二軍のリーダー格が声をかけてきました。なので、

「おう」

と一言、入ることにしました。それだけです。

最終的には全員がグループを作らなければなりませんので、待っているだけでだれかしら声をかけてくれるものです。

ただしここで、「誘ってくれてありがとう」などとへりくだってはいけません。それでは奴隷根性に染まってしまう。「おう、おまえがそこまで言うなら入ってやってもいいぜ」ぐらいの態度でどっしり構えるべし

悪いのは修学旅行などという半強制イベントを実施し、単独行動を許さない学校当局なのであります。

……まあ、本当のところを言えばこの二軍のグループはたびたび「避難所」となってくれたため、ありがたいと思っている部分はありますけどね。

2:体調不良を使う

体調不良
「体調不良」こそ最大の武器

行事やイベントが小規模・中規模であれば、体調不良を使いましょう。基本的にこれが安全かつ便利なメソッドです。

通常の授業日も、私はしばしばこの体調不良で遅刻・欠席をしていました。事務室に電話をするかファックスをすればオーケーです。

それから体育祭、マラソン大会、文化祭も、各1回ずつはこの手で休みました。ことごとく体調不良で欠席はさすがに不自然なので、だましだまし、休めるだけ休んだという恰好です。

「おい、清水。持病があるわけでもないのに、体調不良でズル休みしていいのか?」

と、中にはこう疑問を持つ方もあるかもしれませんが、はっきり言いましょう。愚問です。

事実、私は体調不良だったのです。あさ起きて、学校行事に参加したくないくらい、体調が悪かったのです。別に熱もないし頭痛も腹痛もないけど、行きたくないということは、これはもう、体調不調なのですよ

このあたりの思考の柔軟性を、ぜひとも取り入れていただきたい。

見習うべきは日本国政府の憲法解釈です。自衛隊は憲法9条違反? いいえ、あれは自衛「隊」であり、陸海空軍でも戦力でもありません。だから、いいのです。そう「解釈」したんだもん。

体調不良も、柔軟に「解釈」しましょう

ちなみに、世の中の大人だって会社から交通費をもらいつつ割引チケットを買って私腹を肥やしたり、経営者は残業代を払わず従業員をタダ働きさせていたりする。いい加減なものです。

そういえば、私の高校も受験対策のためか、日本史を教えていると詐称して代わりに地理をやっていました。「高等学校必履修科目未履修問題」です。学校自体が、超重要ルールである学習指導要領を平然と破っていたのですよ。

真面目に考えすぎる必要などありません。

3:いないキャラになる

空席
不在をデフォルト設定にすべし

これは体調不良や無断での欠席を繰り返した先にある高等テクニックです。イベントや行事、あるいは普段からもなるべく姿をくらまし、「あいつはいないのが基本」というキャラを作り上げればいい

人間、不思議なもので、いつもいるとたまに欠席するだけで目立ちます。「あいつ、なんで休んでるんだ?」と訝しがられる。

しかし、普段から遅刻・欠席をして「いない」を標準にしてしまえば、そういうキャラとして認知されるに至ります。すると、もう詮索されたり文句を言われたりしなくなるのです。

「清水は、まあ、いないよね」

となってきます。

こうなれば体育祭も遠足も、私がいない前提で進みますので、他のメンバーでつつがなく進行することになる。

こうなるためのコツは、初期段階でへこたれないこと。休み始めは自他ともに違和感が生じ、担任教師も「なんで来ないんだ?」と叱るでしょう。しかし、それを何度も何度も、数ヶ月間つづけてみてください。みんなが慣れてきます。

気づけば「清水は、まあ、いないよね」という空気になってくる。

イベントではありませんが、私は3年生の朝のホームルームはすべて欠席していましたので、それが標準となりました。それで怒られたり咎められたりした記憶もありません。たまに昼くらいに担任から電話がかかってきて「今からでいいから来い」と言われる程度。

そうなるまで、忍耐しましょう。

まとめ

以上、不登校ぼっち中学生・高校生のための各種イベントの乗り切り方をお伝えしました。下手な授業一年分より、よっぽど有益な情報だったと自負しております。

繰り返しますと、ポイントは、

  • 一時的にどこかのグループに入れてもらう
  • 体調不良を使う
  • いないキャラになる

この3つ。

どれも、世間的に批判されやすい行動なのはたしかです。

  • 「自分から友達を作る努力をしろ」
  • 「本当に病気で苦しい人もいるのに仮病を使うな」
  • 「みんな我慢してるのに一人だけ怠けるな」
  • 「社会に出たらそんな態度は通用しないぞ」

といった声もあるでしょう。しかし、すべて右の耳から左の耳へスルーし、無視してください

ここでお伝えしたのは、不本意ながら学校に通わざるを得ない中高生へ向けた緊急避難的な対処法です。身を守るためであれば、このくらいのふてぶてしさ、柔軟さは必要なのです。