小中学生、あるいは高校生でも、不登校の受け皿として有望なフリースクール。現在、国内に474施設があると言われています。学校への通学と同様の「出席扱い」になる例もあり、お子さんの「居場所」として検討している親御さんも多いでしょう。
しかし、フリースクールはまだ情報が充実しておらず、探しにくいのが現状。そこで、こちらの記事では主にネットでフリースクールを探す方法と具体例をお伝えいたします。
目次
フリースクールの探し方3ステップ
文科省の調査によると、いま国内には474のフリースクールが存在しています。1都道府県に平均10施設あるはずですが、どうやって情報を集めたらいいかわからない方も多いのでは?
そこで、3つのステップにわけてフリースクールの探し方をご案内します。
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Step1:フリースクール掲載サイトで調べる
まずは全国のフリースクールの一覧情報をまとめたサイトをご紹介します(掲載数順)。
【サイト名】 | 【掲載数】 |
Riz – 全国フリースクール一覧 | 389 |
NPO法人フリースクール全国ネットワーク(FSN) | 113 |
オヤトコ発信所 by AI-am | 169 |
LITALICO(りたりこ)発達ナビ | 90 |
フリースクールガイドweb | 83 |
NPO法人日本フリースクール協会(JFSA) | 35 |
※掲載数は2019/05/08時点のものです。
元不登校生が運営するフリースクール「Riz」のサイトがもっとも多くのフリースクールを掲載していました。
389施設という中には教育支援センター(適応指導教室)や学習塾、家庭教師サービスなども含まれているため実質はもっと少ないでしょうが、現状この中ではもっとも充実しています。
他は、NPO法人のサイトであっても情報が乏しく、また、掲載情報も古くてリンク切れを起こしていたりします。正直、実用性には乏しい。フリースクール情報の提供に力を入れているようには見えません。
まずはRizのサイトでご自身の地域のフリースクールを調べてみる。それが第一歩となります。
Step2:Googleでフリースクールを検索
上記サイトがすべてのフリースクールを網羅しているわけではなく、情報も最新であるとは限りません。そこで、並行してGoogleでも検索してみましょう。
基本は「フリースクール 地域名」での検索。
- 「フリースクール 〇〇市」
- 「フリースクール 〇〇区」
などと打ち込んで調べてみると、フリースクール自体のサイトや外部サイトがヒットします。小さい町の場合は、近隣の市町村名でも試してみましょう。
ただし、フリースクール自体がウェブサイトを持っていなかったり、閉鎖されていたり、求める情報が検索結果上位にうまく出てこなかったりもします。
Step3:保護者・学校・行政機関からの紹介
学びリンク株式会社の調査によると、入所者がフリースクールを知ったきっかけはこのようになっています(複数回答可)。
- ホームページの閲覧:51.5%
- 保護者による紹介:43.1%
- 学校の先生からの紹介:36.6%
- 行政機関からの紹介:29.7%
(出典:学びリンク『小中高・不登校生の居場所探し 2019-2020年版 全国フリースクールガイド』p.63)
つまり、インターネット全盛の時代にあって、まだまだ人づてでの情報収集も行われているということ。
むしろ、その方が現場を知っている生の情報を得られることもあり、フリースクール選びに活用できるかもしれません。
全国各地に不登校の親の会がありますし、各自治体には教育相談を受け付ける行政の窓口、また、教育支援センターがありますので、最終的にはそちらへ電話・メールで問い合わせをしてみてください。
フリースクール探しの実例
一例として、埼玉県本庄市およびその近隣でフリースクールを探してみました。
Rizで検索したところ、ヒットしたのは近隣も含め2箇所。
- 本庄フリースクール・ユースサポートネット(本庄市)
- さくら教室(熊谷市)
ちなみに、本庄フリースクール・ユースサポートネットは上記のRiz以外のサイトには掲載されていませんでした。やはり現状使えるベストなサイトはRizだと思います。
本庄フリースクール・ユースサポートネットのウェブサイトを調べてみると、残念ながら今は存在していません。Yahoo!ジオシティーズのサービス終了に伴ってサイトも消えてしまった模様。移転先も見つからず。
ネット上にある情報としては不登校新聞の2015年11月の記事が最新となっており、2019年現在活動しているのかは不明です。閉所となった可能性も高い。
熊谷市のさくら教室は教育支援センターですが、独立したホームページはなし。所在地と連絡先ぐらいしかわかりません。
残念ながら、ここでインターネットよるリサーチは限界となりました。これ以上は直接、学校や行政機関の窓口などを使うしかないようです。
フリースクール一覧のサイトがすべての新しい情報を網羅できているわけではなく、フリースクール自体の発信力も弱いため、なかなかスムーズに情報を集めるのは難しいのが現状です。
正確かつ最新の情報を知るには、はやい段階で電話や足を使ったリサーチに移行した方がよいでしょう。
終わりに
主に小中学生のためのフリースクールの探し方をお伝えしました。
小中学校なら必ず公式ホームページがあるし、高校なら「みんなの高校受験情報」「高校受験ナビ」もあります。が、フリースクールの場合、「ここを見ればOK」というほどの最新情報を網羅したサイトはありませんでした。
現状ですと、上記の3ステップで個々人が情報を調べていくしかなさそうです。