• 「自分も不登校だったし、同じ境遇の子やその保護者の方を助けたい」
  • 「うちの子も以前は不登校だったから、他のご家庭の支援をしたい」
  • 「教育業界で働いてて、これから不登校対応にも力を入れたい」

と思ったとき、候補となるのが不登校関連の資格取得です。

ただ独学したり経験に頼るより、資格を取ることで専門的な知識・スキルを身につけた方が仕事の実務で役立つかもしれません。また、専門家としての信頼アップにつながるかも。

この記事では不登校に関わる2つの資格をご紹介します。

不登校支援の資格は2種類

現在、不登校に直接関係する資格は2種類あります。

  • 不登校訪問専門員
  • 不登校訪問支援カウンセラー

どちらも民間資格であり、通信講座での取得可能、受講期間は約3ヶ月から半年となっています。

名称も内容も似ているこの2つの資格について、それぞれ見ていきましょう。

1:不登校訪問専門員

不登校中の本人や家族に対し、訪問支援や相談を中心とした活動をするための資格。

単独での活動に限らず、中間施設(グループホーム、フリースペースなど)へと繋ぎ、段階的に家から学校・社会へと場を移していくためのスキルを得られるのが特徴です。

また、不登校にしばしば付随する学習障害・ADHD・アスペルガー・パーソナリティ障害といった発達障害(=発達凸凹)についても学びます。

資格取得のための教材には不登校経験者・教師・医師・サポーターなどさまざまな角度からの声が収録されており、実務をリアルに見据えた内容となっています。

不登校訪問専門員の教材(DVDとテキスト)
実際に購入した「不登校訪問専門員」の教材一式

過去に不登校だった方、子供が不登校だった方、あるいは教師や塾講師、家庭教師、子供向けの習い事教室を運営されてる方などが取得することで、仕事の幅を広げることができそうです。

認定者一般社団法人ひきこもり支援相談士認定協議会
取得方法ヒューマンアカデミーの通信講座「たのまな」にて養成講座を受講
3〜6ヶ月の学習のあとレポート提出
費用教材 35,000円
申請料 5,000円(1年間有効)
教材の内容

・講義DVD×2枚
・テキスト×1冊
・副教材×1冊
・問題集×1冊
・学習の手引き×1冊

【講義DVD】

〜1巻〜
1部 ハートスプリント代表 池上敬(51分59秒)
2部 NPO法人全国ひきこもりKHJ親の会理事長 奥山雅久(22分50秒)
3部 浦和高等学園進路指導担当 森角幸子(14分31秒)
4部 ひきこもり支援相談士(元高校教諭)八木恭子(15分44秒)

〜2巻〜
1部 社団法人北海道精神障碍者家族連合会会長 合羽井徹(17分10秒)
2部 みやのさわ心療内科 医師 日下直文(37分00秒)

認定団体へ(ひきこもり支援相談士認定協議会)

受講案内へ(たのまな)

2:不登校訪問支援カウンセラー

こちらも不登校の子供と親御さんを支援するための資格です。

重視されるのは、支援相手との信頼関係を築くための「受容・傾聴・共感」のスキル、とのこと。カウンセリングのためのコミュニケーション能力を重視しているようです。

不登校についての専門的な知識や情報収集スキルについても、講座を受講する中で学ぶことができます。

……というのがザックリした説明ですが、認定を行っているのは一般財団法人「日本能力開発推進協会(JADP)」という組織で、これはひきこもりや不登校に関する専門機関でないのが気になる。

認定者一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)
取得方法通信教育「キャリカレ」にて養成講座を受講
自宅にて学習しレポート提出
費用教材 32,000円(通常 42,000円)
教材の内容

・学習ガイドブック
・テキスト 2冊(理論編・実践編)
・添削問題 1冊
・相談業務実習サービスサポートBOOK 1冊
・受講生ページ(スマホ・パソコンから見られる動画講義)
・質問用紙
・添削問題送付・返送用封筒
・その他

不登校訪問専門員と不登校訪問支援カウンセラーを比較

一見すると似ている上記2つの資格ですが、どういった違いがあるのでしょうか? 費用はほぼ同じなので、どちらがいいか迷う人もいるでしょう。3つのポイントで比べてみます。

1:認定団体の信頼性

不登校訪問専門員を認定しているのは「一般社団法人ひきこもり支援相談士認定協議会」です。その名の通り、ひきこもり支援相談士を認定している団体で、不登校の方はあとから追加されたようです。

ここには「全国引きこもりKHJ親の会」も構成団体として参加しており、これも私としては印象がいい。ガチの講演会や学習会、実態調査アンケートなどを行っている、名のある団体です。

一方、不登校訪問支援カウンセラーの認定をする「一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)」はどうか?

こちらはホームページを見ると美容・ペット・占いなど雑多な資格が羅列されており、ユー○ャンにそっくり。不登校に関連する団体・人物との連携も書かれておりません。

というわけで、不登校訪問専門員の方が信頼性が高く、ガチな内容だと思われます

2:企業による利用

資格の利用価値は、専門性・信頼性の担保にあります。であれば、個人や企業がその資格を積極的にPRに使っていないとおかしい。

一例として家庭教師センターを8つほど調べてみたところ、2社が不登校対応をうたうページで不登校訪問専門員をPRしていました。

ノーバスでは、「不登校訪問専門員」の紹介も可能です。ノーバスは、「一般社団法人ひきこもり支援相談士認定協議会」と提携しています。

出典:家庭教師のノーバス(NOHVAS)

家庭教師のあすなろでは、お子さんが安心して良い方向に考えられるように、専任スタッフが【不登校訪問専門員資格】を取得。定期的に勉強会を開いて、スタッフの知識向上や、家庭教師の研修、ご家庭のサポートの強化を図っています。

出典:家庭教師のあすなろ

一方で、不登校訪問支援カウンセラーという資格名はどの会社のHPにも見られませんでした。

3:口コミ情報

不登校訪問専門員については、講座を開いている「たのまな」に口コミが掲載されています。だいたい「学習中」ですが、真剣に取り組んでいる様子。

ヒューマンアカデミーの通信講座「たのまな」

しかし、不登校経験者でもあり「ひきこもり名人」こと勝山実氏はこのように辛辣。

DVD見て、レポートを提出すれば合格できるシステム。3万5千円+年会費が毎年5千円かかります。毎年、5千円払わないと、合格してもこの資格は使えなくなります。ひきこもり支援相談士と同じシステム、資格というよりは年貢徴収制度でしょ。

出典:不登校訪問専門員? – 鳴かず飛ばず働かず

たしかに、資格取得のハードルは高くないし、毎年5,000円は地味に痛い。

だけど、この資格を使って仕事に活かしている方々もいます。

それから、専門員に「来て欲しい」という声も。

第三者としての立場から支援ができる不登校訪問専門員にはしっかりと需要もある様子。できてまだ10年は経っていないようですが、一定の信頼感・存在感を確立しているようです。

一方、不登校訪問支援カウンセラーはというと、口コミ情報はほぼ見られませんでした。

取得するなら不登校訪問専門員

現在、不登校に特化した資格としては上記2つの民間資格がありましたが、費用も同じくらいですし、取得するなら不登校訪問専門員の方がよさそうです。こちらはある程度知られた団体が認定しており、中身も実践を見据えたものになっていますから。

たしかに、こちらも民間資格でしかないですが、実務でそれなりに活用されてもいますしね。

私自身、どちらかの資格を取ろうかと思ってこの記事を書いたわけですが、さて、これから不登校訪問専門員の講座に申し込むことにいたします。35,000円プラス毎年5,000円の「年貢」は決して安くないですが。

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